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為替とは何か?

お金は発行している人や団体自体が価値を認めることで、お金としての価値を維持していました。例えばお店が発行するポイントを貯めている方もいらっしゃるかと思います。これは貯めると発行したお店でサービスが受けられるからであり、発行者自身が価値を保証している一例です。

もちろん、ポイントは発行しているお店や、関連の店舗でしか使えません。お金は遣える範囲が厳密に決まっています。意外に思われるかもしれませんが、円は日本国内でしか遣えません。ハワイなどでは円で買物ができるところもあるようですが、基本的にはドルなどへの交換が必要です。

2015年現在、1ドルが120円くらいの交換比率です。このレートが1ドル140円といった方向に動くと円安ドル高といいます。逆に1ドル100円などになると円高ドル安といいます。 1ドル100円なら円安だと間違いやすいですが、アメリカ人から見ると1ドルで100円しか交換してもらえないので、円の価値が高いということで円高ドル安ということになります。

通貨同士を交換するときには為替レートを使いますが、値段はどのようにして決まるのでしょうか?マクドナルドのハンバーガーがアメリカでは1個1ドルだったとして、日本で同じものが120円だとすると、1ドルは120円ということになります。 とことが、ポテトはアメリカが1ドルで、日本は100円というケースもありますので、同じ物を比較するという方法も概ねの水準でしか判断できません。 では、なにをもって為替レートが決まるのかというと、最終的にはその通貨で何が手に入るか?というところに行き着きます。円の価値は日本で何が手に入るのか?ドルならアメリカで何が手に入るのか?ということです。

仮にアメリカで進行性の癌でも99%治る薬ができたとします。世界でアメリカだけの医療技術だとすればドルの価値はかなり上昇するでしょう。ドルだけが癌の治療を受けられる通貨だからです。医薬品の認可は時間がかかるので、おそらく直接アメリカの病院で治療を受ける人が世界中から集まります。そのときに円をドルに交換して飛行機に乗りますので、円を手放してドルを得ようとする動きが出て円安ドル高になります。また、日本で認可されて輸入されるようになっても、アメリカの製薬会社は円の売り上げをドルに交換してアメリカに持ち帰りますので、これまた円安ドル高になります。

昔は1ドル200円以上の時代もあったのですが、一時80円を割り込むところまで円高ドル安になりました。これは日本が品質の良い工業製品を輸出してきたからです。日本円でしか買うことができない工業製品を生産したことが円高の原因になりました。

逆に円安ドル高になるパターンはどういったことが考えられるでしょうか?まず、日本は人口が減ってきています。これは生産力の低下を招きますので、円安ドル高の原因になります。また、自然災害等で生産設備にダメージが加わると、これも円安ドル高の原因になります。逆にアメリカ側の生産力が高まる場合も円安ドル高を引き起こします。例えばアメリカの人口増加や、さっきの癌の特効薬などです。為替は二国間の生産力のバランスによって決まります。

しかし、東日本大震災のときは一時円高ドル安にふれました。これは為替の原則からいくと円安ドル高になる場面なのですが、真逆のことが起こりました。市場関係者もこれには首をかしげたのですが、原因はよくわかっていません。株や為替などは、短期的にはトレーダーなどが非常に多くの回数の売買を繰り返すために、予想できない動きをするというふうに理解されています。

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