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GDPとは何か?

GDPとは経済的な豊かさを表す統計です。

例えば服を作るときの工程を考えましょう。まず、糸の元になる綿花を集めます。集めた綿花を糸にしてそれで生地を作り、裁断縫製して服になります。

これら一連の作業は、綿花を集めて糸にする人、生地を作る人、裁断縫製する人の3段階に分かれているとしましょう。

糸山さんは自生している綿花を集めて糸にして2000円で掛布さんに譲りました。掛布さんは糸を布にして服を作る服部さんに4000円で譲ります。服部さんは作った服を6000円でエンドユーザーに譲りました。

バラバラに生えていた綿花が服になって、経済的な豊かさを手に入れたわけですが、このときのGDPは6000円です。GDPは仕入れ値から売値を引いた総額で考えます。

綿花を集めてきて糸にする。2000円
糸から布を作る。4000円ー2000円=2000円
布から服を作る。6000円−4000円=2000円

三人がそれぞれ2000円ずつ付加価値をつけたので、トータルで6000円の付加価値(GDP)が積み上がった訳です。2000円+4000円+6000円=12000円と間違えやすいですが、仕入れを除いた粗利益の部分で考えます。

GDPというのは、一年間に日本国内で生産された付加価値の合計のことです。これは外国人であっても、日本国内で働くと日本のGDPにカウントされます。逆に海外で働く日本人はカウントされません。これは日本の国内がどれだけ豊かであるかということなので、外国人が生産したものであっても日本国内の豊かさに含めて計算します。

糸山さん、掛布さん、服部さんはそれぞれ2000円ずつ計6000円の所得を得ました。これを分配面のGDPといいます。また、服を買った人は財布から6000円の支出を行っています。これを支出面のGDPといいます。そして、糸山さん、掛布さん、服部さんの3人は計6000円の生産を行ったことになります。これを生産面のGDPといいます。

同じことを分配面、支出面、生産面という3つの違う面から見たのですが、当然のことながらこの3つの数字は同じになります。これをGDPの三面等価の原則といいます。

服一着だけなので当たり前と思われるかもしれませんが、これは一年間に日本人全員が得た給料と、全員の財布から出て行ったお金と、全員が生産した財やサービスの総額は同じになるということです。

これは理屈の上で必ずそうならざるを得ません。というのも、経済活動を三つの違った面からみているにすぎないからです。つまり、節約をして貯金をすればその分、誰かの給料が減って、生産は落ち込みます。釣り銭を間違ったりして厳密にピッタリということはないかもしれませんが、原則として誰かの支出は必ず誰かの所得になるのです。

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